延命コンサルの現場から
COLUMN

「その設備、あと3年で止まります」~経営者が見落としがちなPCリスクの正体~

2025.7.1延命コラム

「その設備、あと3年で止まります」~経営者が見落としがちなPCリスクの正体~

「まだ壊れていないから、大丈夫だろう」
そう思い込んでいる経営者こそが、最も危険です。

実際、製造現場で長年稼働し続けている制御機器や産業用PCは数多くあります。

見た目に異常はなく、操作もとくに問題なし。
「ウチのは丈夫だから」と思いたくなる気持ちは、よくわかります。

しかし、私たちが全国の企業様から修理依頼を受けて現場に入ると、「止まる前兆があるのに、誰も気づいていなかった」というケースが後を絶ちません。

そこで、今は快調でも3年後に止まる設備の共通点を3つご紹介したいと思います。

リスク①:「製造終了部品(EOL)」を放置している

5年以上使用している産業用PCにおけるリスクは部品の製造中止(EOL)です。

産業用PCのEOL(End of Life:製品の販売終了)は、一般的に7年から10年程度と個人向けPCよりは長いのですが、多くの企業はそれ以上の年数を現場で使用されるのが普通です。

例えば、制御PCの中に使われている電源ユニットやマザーボードという部品がありますが、ある日突然、メーカーから「製造終了」のアナウンスが出されることはよくあります。
その後、数年で市場の在庫もなくなり、壊れたら修理できないという状態になってしまいます。

驚くことに、自社の生産計画を見直さなければならないほどの重要な情報を「誰も把握していなかった」という企業が非常に多いのです。

そのような重要な情報に関しては、定期的にメーカーに確認をとったり、メンテナンスを依頼している会社に壊れやすい部品のストックを依頼しておくことが大事です。

ただ、EOLしている部品の確保が難しい場合は、当社でも世界中のあらゆるルートから適合する部品を調達することで対応可能な場合もありますので、ご相談ください。

リスク②:「予備機がない」ことで停止リスクが一気に加速

仮に部品の在庫がある設備用PCでも、突然壊れた場合は予備機がないと復旧までに数週間?数ヶ月を要することがあります。

現場は止まり、顧客との納期も守れない。
売上損失、信頼失墜、そして競合への発注切り替え・・・最悪は倒産。
このような負の連鎖は、決して大げさではありません。

そこで当社では、何か起こる前に予備機を確保しておくことをおすすめしております。

ただ、予備機があったとしても、入れ替えてすぐに使えるわけではありません。
停止リスクに備えて、日頃から予備機の動作確認を行っておきましょう。

何より、何かあった際に、日頃から保守サポートをしてくれる信頼できる会社を見つけておくことが大事です。

リスク③:「リスクが可視化されていない」ことが最大のリスク

実は、最も深刻なリスクは「気づいていない事」そのものです。

設備やPCが古いことは知っていても、「壊れたらどのような影響があるのか」「どの部品が危ないのか」「いつまで使えるのか」など、リスクは明確になっていないケースは多いです。これは、人間に例えるなら「健康診断を一度も受けていない」ような状態でしょうか。

設備の台帳はあるが更新されていなかったり、保守契約も期限が切れたままの企業様も実際多いです。
現場の担当者の方は「たぶん大丈夫だろう」と思いながら日々の業務を行っている。
こうした曖昧な状況が、突発停止の一番の温床となります。

リスクが見えていないから、備えられない

それが、止まる設備の最大の共通点だと私は考えています。

対策は「壊れる前」にしか打てない。だから今こそリスク診断を

設備が止まってしまった後にできることは、限られています。
部品の調達に奔走しても、すでに市場から消えていればどうしようもありません。

メーカーへの修理依頼も「部品がないので対応できません」と断られるケースがほとんどです。

つまり、壊れてからでは「選択肢」は極端に少なくなってしまいます。
だからこそ、まだ動いている“今”のうちに対策を講じておくことが重要です。

私たち日本ピーシーエキスパートでは、設備用PCの状態を数値とデータで可視化する「制御PCリスク診断サービス」をご提供しています。

     
  • どの部品が製造中止に近づいているのか?
  •  
  • どこに延命の可能性があるのか?
  •  
  • 仮想化や保守契約を検討すべきか?

こうした内容をまとめた「健康診断レポート」をお届けし、今後取るべき選択肢を明確にします。お気軽にご相談ください。

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未来を守るのは、今しかありません

「今は快調だから」「まだ使えるから」と先送りにしてきた判断が、数年後に数千万円の損失として返ってくることがあります。

ですが、逆に言えば
「まだ何も起きていない今だからこそ」自由に、対策を選べるということでもあります。

老朽化は自然現象ですが、設備の停止は予防可能な経営リスクだと私は考えます。

貴社が大切にしてきたその設備を、さらに10年先まで現役で活かし続けるために。
まずは、「リスク診断」から始めてみませんか?

日本ピーシーエキスパート

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私たちは、貴社の設備を止めないように、これまで培った延命技術でお応えします!

当社のサービスや事例について資料でまとめてご確認いただけます。

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