産業用PCの寿命が迫る!長期使用によるリスクと対策とは?
2024.10.29延命コラム
産業用PCは一般的に丈夫で耐久性が高いと考えられていますが、10年以上使い続けると故障率が急激に高くなります。
今回は、古くなった産業用PCが故障しやすくなる理由と、その対策について詳しく解説します。
経年により故障率は上昇
産業用PCは、特に10年以上使用していると故障のリスクが増大します。これは、PC内の様々な部品が経年劣化するためです。
PCのような電子機器は一般的に「バスタブ曲線」と呼ばれる故障率のパターンに従い、特に長期間使用している場合は故障が多発する傾向があります。
経年劣化と故障率の関係

日本ピーシーエキスパート
「故障率が高くなる原因の一つとしてコンデンサーの経年劣化があります。」
経年劣化して上部が膨らんで変色したコンデンサー
この電解コンデンサーが寿命を迎えると、突然のフリーズや起動不能といった深刻な問題を引き起こします。
さらに、冷却ファンやその周辺の冷却機構も劣化するため、冷却性能が低下し、PCの動作が不安定になることがよくあります。PCの電子回路は高温に弱く、長時間熱に晒されるとメインボードやメモリ、さらにはケーブルの接点が酸化し、接触不良を引き起こしてフリーズする可能性が高まるからです。
同様に、ハードディスクも経年劣化によりエラーが発生しやすくなります。
冷却ファンをボールベアリングを使用した高耐久性のものに交換するのも効果的
これらの症状はすべて、PCが寿命に近づいている兆候と考えられるため、放置せずに適切な対策を講じることが企業のリスク管理では重要です。
故障前に現れるサイン
産業用PCが故障する前には、いくつかの明確なサインが現れます。例えば、電源を入れても一度では起動しない、何度か試してようやく立ち上がるという現象が頻繁に起こることがあります。
このような問題が発生すると、つい「まだ動くから大丈夫だろう」と軽視してしまいがちですが、これは大変危険です。
このような症状を放置すると、再起動を繰り返すうちに問題が悪化し、最終的には致命的な故障に繋がることもあります。再現性が不安定な故障は、頻度が増すにつれてPCが完全に機能しなくなる前兆です。
故障リスクを軽減するためのヒント
少しでも故障リスクを減らすために、日常的にできることがあります。それは、できるだけ産業用PCの電源を入れっぱなしにしておくことです。特に寒い季節には、電源を切ると再起動がうまくいかないことが増えるため、長期休暇中も電源を切らずに保つことが推奨されます。
実際、寒さで起動しにくくなることは意外に知られておらず、当社へ修理依頼が正月明けに増えるのもそのためです。
古い産業用PCの延命方法
古い産業用PCが突然故障して困らないためには、まずハードディスクのクローン作成を行い、データを安全に保存しておくことが必須です。また、冷却ファンやその周辺の清掃を定期的に行い、PCの風通しを良くすることも大切です。
私たちは、古い産業用PCの延命を専門に手掛けており、オーバーホールや予備機の製作、さらには仮想化を行っています。オーバーホールや仮想化を通じて、古いPCでも新品同様の性能を取り戻し、さらなる耐久性を得ることが可能です。
特に、仮想化は、業務を止めないために企業のリスク管理における有効な手段として力を入れて提案しておりますので、お気軽にご相談いただければと思います。

日本ピーシーエキスパート
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