延命コンサルの現場から
COLUMN

「電源ユニットの故障」が産業用PCのフリーズの原因!?

2024.03.12技術レポート

「電源ユニットの故障」が産業用PCのフリーズの原因!?

産業用PCが故障したとご相談を受け、分解調査を行うと、『電源ユニットの故障』が原因となっているケースが多く見られます。
産業用PCは長時間に渡り稼働させる用途であることが多く、安定した電源供給は必要不可欠。電源ユニットの故障が致命傷になってしまうことが、とても多いのです。

電源ユニットは経年劣化により電力が不安定になる消耗品

パソコンの電源ユニットは、コンセントからの交流電源(AC)をパソコン用の直流電源(DC)に変換するという大事な役割を担う重要パーツです。
そのため、このパーツに不具合が起きると、供給電力がブレ、起動不能が起きてしまうのです。また、ブルースクリーンになったりフリーズになってしまうのも、電源ユニットの不調である場合が多く見られます。

最悪、メインボードやHDDの故障につながる場合も……。
最悪の事態になる前に気付き、早めに延命を行うことが重要です。

メインボードと電源ユニットのアルミ電解コンデンサが破裂した状態

メインボードと電源ユニットのアルミ電解コンデンサが破裂した状態

延命により電源ユニット故障は予防できる

産業用PCを安定的に動かすための最重要パーツである電源ユニット。
不具合が発生すれば、交換することとなります。

交換の際、弊社は、純正同等以上の高品位パーツを使用し、これまで以上のパフォーマンスをご提供できる延命を行っています。

延命により電源ユニット故障は予防できる

ご自身での交換は危険です

産業用PCの電源ユニットはどれも似た形状で、一見すると同じ物のように見えます。そのため、パーツショップにて購入し、ご自身で交換してしまわれる方が少なからずおられます。

しかし、似たように見えて厳密には異なる部分が多く、合わない電源ユニットを取り付けたことがコンデンサ破裂に繋がるなど、故障をさらに悪化させてしまうことがあるのです。

「おかしいな」と感じたら、触らず、電源のON/OFFを繰り返す等ということもせず、すぐに産業用PC修理のプロである私たちにご相談ください。
それが、会社の大切な生産設備であるFAPCを守るためにできる唯一のことです。

電源ユニットの対応時にできること

電源ユニットが故障している場合には、おおよそ、メインボードの電解コンデンサなど他の部分にも不具合が出ている場合が多いものです。

そこで弊社は、電源ユニット対応の際にPC全体の確認とチェックも行い、各種交換やオーバーホールのご提案をさせて頂きます。

場合によっては、予備機の製作や仮想化をお勧めすることもあります。
中でも仮想化は、究極の延命方法ですので、ぜひ、ご一考頂ければと思います。

電源ユニットの対応時にできること

コンデンサが爆発した状態

まとめ

  • 電源ユニットは、産業用PCにとって重要な部品です
  • 電源ユニットは、消耗品です
  • 電源ユニットを、ご自身で交換するのは危険です

電源ユニット故障の延命実績

日本ピーシーエキスパートで行った、電源ユニット故障の対応事例をご案内いたします。

東京都の工場W社様

東京都の工場W社様

工場設備を接続するWindows98のPCが停止してしまい、動作できるよう、日本ピーシーエキスパートさんに依頼をしました。
すると、電源ユニットが故障しているとのこと。また、HDD含め、あらゆる箇所に経年による劣化や不具合が見られるとの報告を頂き、せっかくの機会なので、まとめて修理をお願いすることにしました。
戻ってきたPCは問題なく設備に接続でき、これまで以上の快適動作で社員一同喜んでいます。

日本ピーシーエキスパート

日本ピーシーエキスパート

電源ユニットとHDD、インターフェースボードの新品交換を行い、マザーボードについてはオーバーホール。もちろんHDDデータについても特殊な方法にて抽出、復旧を行い、システムファイルの修復にてWindows2000を起動できるようにいたしました。
30年前のPCの復活が叶い、本当によかったです。

東京都の研究所F社様

東京都の研究所F社様

実は、数か月前から起動しないことが多々ありましたが、何回か繰り返すと起動できたため、だましだまし使っていたところ、ついに全く動かなくなり……。
学生の卒業論文作成データが入っており、追い込みの時期。このままでは大変な事態になってしまうため、日本ピーシーエキスパートさんにご連絡をしました。
PCが復旧、データも無事取り出せたと知った時は、みな、胸をなでおろしました。

日本ピーシーエキスパート

日本ピーシーエキスパート

ハードディスクが故障し、中身のデータも破損している状況。ハードディスクは新品交換を行い、磁気情報の修復が必須となっていました。
電源ユニットは故障寸前だったものの、特殊なタイプであったため交換ではなくオーバーホールにて対応し、無事、PCの起動と卒業論文作成データの救出を行うことができました。卒論作成に影響せず、私たちも安心しました。

兵庫県の大学内研究所様

兵庫県の大学内研究所様

電源ボタンを押しても起動せず、分析装置が使えない状態に。このままでは研究ができないため困ってしまい、県内の数社に相談。しかし、PCが古すぎ、対応不可と言われてしまいました。
そこで、遠方ではありましたが、日本ピーシーエキスパートさんならと依頼。
すると、無事に起動できたんです。何もかもが今まで通りに動作し、問題なく分析装置を制御し、研究を進めることができています。

日本ピーシーエキスパート

日本ピーシーエキスパート

直接の原因は電源ユニットの故障でした。また、HDDは寿命をとっくに過ぎており、いつ壊れてもおかしく無い状態であることと、メインボードにもアルミ電解コンデンサが多用されていることから耐久性の無いことをお伝えし、全交換をすることとなりました。 これにより、ある程度の期間は正常動作できることと思います。その間に、仮想化など新たな手段を考えて欲しいと思います。

当社のサービスや事例について資料でまとめてご確認いただけます。

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このコラムを書いたコンサルタント

森田 起也

森田 起也(もりた たつや)facebook

株式会社日本ピーシーエキスパート

幅広いスキルや経験を生かして、メーカーや修理会社が絶対に行わないような、マニアックな修理を得意としている。お客様のご要望・ご希望を受けとめたうえで、最も費用対効果の高い延命方法を提案する技術者。