延命コンサルの現場から
COLUMN

長年使っている産業用PCは「壊れる前」に延命するのが正解

2025.9.26延命コラム

古い産業用PCの故障サインとは?見落としがちな隠れたリスクとは

「うちの工場で使っているPCは古いけど、まだ動いているから大丈夫」
これは製造業の多くの経営者が抱いている典型的な考え方です。

断言します。産業用PCの故障は徐々に進行するものではなく、ある日突然やってきます。

昨日まで普通に動いていたPCが、今日になって電源が入らなくなる。そうなってからでは、手遅れです。

今回は、「動いているうちに延命をしておく」ことこそ企業経営においては大切だと言うことをお伝えしたいと思います。

PC故障は突然やってくる

産業用PCは「丈夫だから壊れにくい」と思われがちですが、10年以上稼働している多くの産業用PCは部品の劣化などによる故障リスクを抱えています。

     
  • ハードディスクが突然クラッシュ
  •  
  • 冷却ファンが止まり、基板が焼損
  •  
  • 電源ユニットが故障して、起動すらできなくなる

これらは私が現場で見てきた現象ですが、何の前触れもなく発生するケースが多いものです。
その結果、工場の生産ラインが止まり、出荷の遅延で顧客の信頼を失ったり、場合によっては億単位の損失につながるケースがあります。

延命のタイミングは「動いているうち」

壊れてから修理を考えても、部品がすでに製造終了で入手できないことが最近増えてます。
また、運良く調達出来たとしても、海外から取り寄せるために入荷までに数ヶ月かかるという状況も珍しくありません。
一方で、動いているうちにメンテナンスや部品交換を行えば、寿命を延ばすこと自体は可能です。

延命措置の一例

  • 消耗部品(HDD・ファン・電源)の予防交換
  • 内部クリーニングや熱対策の実施
  • データやOSのバックアップ

こうした延命処置を計画的に行うことで、数年間は安心して稼働を続けられます。
つまり、突然の停止を先延ばしするチャンスは「まだ動いている今」しかないのです。

PC延命のメリット

産業用PCをはじめとした工業製品は必ず故障します。だから、故障時の損失を避けるためには、計画的にメンテナンスを行うしかありません。

産業用PCを延命するメリットを一部をご紹介します。

     
  • 新規設備更新に比べ、コストを大幅削減できる
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  • 計画的に予算化でき、突然の出費を避けられる
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  • 突発停止のリスクを下げ、設備停止による損失を低減できる
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  • 仮想化などに比較して、低コストにて旧型システムを継続できる
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  • 延命措置と定期点検を組み合わせることにより、低コストにて長期運用が可能
日本ピーシーエキスパート

日本ピーシーエキスパート

私たちの延命は単なる修理ではなく、未来のリスクを減らすための投資です。

製造業の制御PC延命事例

埼玉県さいたま市に本社を構える東京サニックス株式会社(製造業/パイプ加工・配管加工/従業員数:約1,800名)は、2000年頃導入の古いNCパイプベンダー制御PCが通信断による突発的故障により、生産停止リスクに直面しました。

製造業の制御PC延命事例

メーカーからは修理困難とされ、設備一式の更新費用は6,000万?1億円に上る見積りでした 。
そこで私たち日本ピーシーエキスパートへ相談いただき、専用ソフトや制御インターフェースをそのままに、旧PCの完全クローン化(ミラーリング修理)による延命措置を実施。
システムは現状を維持したまま、安定性と信頼性が向上しました。
また、立ち上がり速度も改善し、生産の継続を確保できました 。

お客様からは、修理費用を新設備導入想定の5分の1以下に抑えられ、会計上も固定資産ではなく修繕費として処理可能だったと評価をいただきました 。

また、ご担当者様は「単なる修理ではなく、設備保守コンサルタントのような対応だった」とおっしゃられていました。

現場のオペレーションを変えずに、安全・経済・安心感を提供した「延命ソリューション」として高く評価された事例です。

詳細は以下のインタビューページをご覧ください。

リスク診断+延命サービスのご紹介

私たち日本ピーシーエキスパートでは、まず「産業用PCリスク診断サービス」で現状を徹底調査しております。

故障リスクが高い消耗部品の特定
代替機、予備部品の入手可否
仮想化、延命対応の可能性

などを行います。
その診断結果に基づき、

修理+延命
ミラーPC(予備機)制作
仮想化による対策

リスク診断+延命サービス

など、お客様の環境に合わせた最適なソリューションをご提案いたします。

産業用PCリスク診断サービスはこちら

動いている今だからこそできることを

「まだ動いているから大丈夫」ではなく、
「まだ動いている今こそ延命しておく」ことが、正しい判断だと言えます。

工場の停止という最悪の経営リスクは、事が起きる前にしか防げません。
その第一歩は、現状を把握することから始まります。

日本ピーシーエキスパート

日本ピーシーエキスパート

PCが動いている今だからこそ、未来を守る行動をとっていただきたいと考えております。古い産業用PCの延命について、ぜひ一度、私たちにご相談ください。

古い産業用PCの延命事例をまとめた資料をダウンロードできます

古い産業用パソコン 修理・延命のご提案

これまで当社で行った延命事例をPDFにまとめてご紹介しております。社内でのご検討の際にお使いください。

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お問い合わせ

リスク診断

担当コンサルタント

森田 起也

森田 起也(もりた たつや)facebook

株式会社日本ピーシーエキスパート

幅広いスキルや経験を生かして、メーカーや修理会社が絶対に行わないような、マニアックな修理を得意としている。お客様のご要望・ご希望を受けとめたうえで、最も費用対効果の高い延命方法を提案する技術者。