古い産業用PCを蘇らせる仮想化のメリット
2024.11.19延命コラム
製造業の会社では10年以上前に導入された産業用PCが今も現場で稼働していることが少なくありません。これらのPCは数百万円~数千万円の投資をして導入されたものであり、まだ動くからと使い続けているケースがとても多いと現場でも感じます。
しかし、10年以上前のPCではOSがサポート外になってしまい、ソフトウェアのアップデートや保守対応が年々困難になっています。
ここで注目されているのが「仮想化」です。PCの経年劣化とは無縁になる仮想化についてご紹介いたします。
「仮想化」でPCを「延命」するメリット
仮想化とは、物理的なPC上に仮想的なコンピュータを構築し、最新のOSやアプリケーションを動かすことができる技術です。
この技術により、古いPCに依存せず、最新のソフトウェアを利用できるようになります。
例えば、旧世代PCのOSサポートが終了している場合でも、仮想化環境内で最新のOSを使用することができます。OSが変わってサポート外になってしまったアプリケーションやDBシステムもバージョンアップすることなく使い続けることができるというメリットもあります。
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また、仮想環境ではシステムのバックアップが取りやすく、トラブル時に迅速にリカバリーできる点もメリットです。こうした安定性の向上は、特に現場での稼働が止められない製造業にとって非常に大きな価値があります。
仮想化を行うことにより物理的なPCの負荷も軽減されるため、故障やトラブルのリスクも大幅に減少します。古い産業用PC自体が稼働の負荷から解放され、ハードウェアの保守の頻度も減るため、結果的に保守費用も削減できる場合も多いです。
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仮想化で業務改善した企業の事例
仮想化に成功した製造業のお客様の事例をご紹介いたします。
このお客様では、25年前の旋盤用FAPCを現場で使用されていましたが、頻繁にOSの互換性やセキュリティの問題に直面していました。
そこで仮想化を行い、古いPC上に仮想環境を構築したところ、最新のソフトウェアアップデートにも対応できるようになり、トラブルの減少とともに業務の効率化が実現されました。
さらに、これまで作成したデータは、フロッピーで保存されてましたが、USBメモリに保存できるようになり、業務が改善しました。
コスト削減とリスク軽減を両立
古いPCを仮想化して延命することは、新しいFAPCに更新するケースに比べると、仮想化は初期費用を抑えつつ、既存の設備を引き続き活用する事で運用コストの削減が期待できます。
製造業で「古い産業用PCがいつ壊れるか不安」「最新OSが使えずセキュリティ面が不安」という企業にとって、仮想化は最適な解決策だと私たちは考えております。

日本ピーシーエキスパート
古い産業用PCのコスト削減とリスク軽減の両立が可能となる「仮想化」を、ぜひご検討いただければと思います。
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