延命コンサルの現場から
COLUMN

【事例でわかる】大学研究所の測定器用PCの故障修理と延命方法

2024.04.30技術レポート

【事例でわかる】大学研究所の測定器用PCの故障修理と延命方法

工場などの生産現場だけでなく、大学内の研究所においても、あらゆる計測器用PCが使われています。そしてそれらも、寿命を超えて稼働していることが非常に多いのです。
計測器用PCが故障するということは、あらゆる研究がストップしてしまうということ。
研究を止めない、私たち産業用PC延命のプロが、現場でどのような修理や延命を行っているのか、これまでの事例を元にご紹介いたします。

【事例1】HDDが故障・・・Windows+計測制御アプリの再インストール&SSD化により研究再開

日本ピーシーエキスパート

日本ピーシーエキスパート

大学の研究所で使用している計測器の制御用パソコンが起動せず、研究が止まっているのですぐに直したいとご相談をいただきました。

PC故障

PCをお預かりして内部を確認すると、以下の不具合が見つかりました。

     
  • CMOSバッテリー消耗
  •  
  • HDDクラッシュ

PC故障

また、お客様からの情報として、Windowsと計測制御用アプリのディスクをお持ちとのことで、こちらを使用しての復旧が可能であることをご提案。
提案の内容での対応をご希望されたため、すぐに作業を行いました。
作業内容としては、以下の通りです。

今回は、運よくディスクをお持ちでしたが、お持ちでない方が多いものです。
その場合でも、専用の機器を用い、完全コピーが可能であることが多分にしてあります。
諦めず、まずはご相談ください。

作業内容

  • 故障したHDDを撤去し、新品のSSDに交換
  •  
  • Windowsのインストールと、計測制御用アプリのインストールを実施
 

SSD交換

 

SSD交換

その後、お客様の元で各種設定を行って頂き、無事動作したとの報告を受け完了となりました。SSDになったことで、起動速度が速くなり、快適な使用環境になったことと思います。
詳しくは、事例紹介ページでご紹介しておりますのでご確認ください。

【事例2】メインボードが故障・・・入手困難な機種なので、機種変更にて対応

日本ピーシーエキスパート

日本ピーシーエキスパート

国立大学内の研究所で使用されている測定器用PCが起動しなくなり、研究に支障が出ているとのご相談をいただきました。

不具合

現在の研究に必要不可欠なPCとのこと。お客様は、できるだけ早くの修理と復旧をご希望です。
そこで当社のエンジニアが内部を確認したところ、以下の不具合が分かりました。

     
  • HDDの経年による劣化
  •  
  • メインボードの故障

メインボードの故障

お客様には、HDDの使用時間が7万時間を超え、すぐに交換が必要であることと、故障のメインボードが入手できないパーツであるため、互換性のある汎用マザーボートを使用し、移植する旨のご提案を行いました。
同意いただき、行った作業は以下の通りです。

HDDは、構造上、読み書きを行うヘッドがギリギリの距離感で稼働するパーツです。
強制終了や経年による劣化で、そのギリギリの均衡が保てなくなった時、破損。不具合を発生させてしまいます。
HDDの破損は、データの損失を意味する大変な事態です。なんだかおかしいなと感じたら、すぐに弊社までご連絡を!

作業内容

  • HDDを超高速なSSDに交換
  • マザーボードを汎用品に交換
  • メインボードの故障互換PCにマッチするようシステムを改修し、測定器アプリケーションの動作を確認

SSDに交換

マザーボードを汎用品に交換

以上により、今まで以上に快適な動作が可能となりました。
また、互換PCにタワー型を選択し、放熱にも余裕のあるPCとなり、今後、安心してご使用いただけることと思います。

【事例3】メインボード及び電源ユニットのオーバーホール、HDD交換により研究続行

日本ピーシーエキスパート

日本ピーシーエキスパート

大学の研究所様から、測定器用のWindowsXPパソコンが最近よく落ちるようになったので安定稼働するようにしてほしいとご相談いただきました。

測定器用のWindowsXPパソコン

お客様にて筐体を開封し、中を確認されたそうで、その際、電解コンデンサーの液漏れが見られたとのことでした。
当社のエンジニアでも測定器用PCを分解、確認を行ったところ、以下の不具合が見られました。

     
  • メインボードの電解コンデンサー劣化
  •  
  • 電源ユニットの電解コンデンサー劣化
  •  
  • HDDの経年による劣化

コンデンサー劣化

すべての部品に対する修理・交換対応をご依頼いただき、作業を行いました。

作業内容

  • 電源ユニットのオーバーホール
  •  
  • メインボードのアルミ電解コンデンサー新品交換
  •  
  • HDDを産業用の高信頼性SSDに交換
  •  
  • HDDより磁気情報を抽出し、SSDにそっくりそのまま転送

修理・交換対応

以上により、WindowsXPが安定稼働するようになり、更には、測定器用のアプリケーションや設定、レシピファイルもすべて元通りであり、今まで通りの研究をすぐに続行できる状態でのお引渡しとなりました。

日本ピーシーエキスパート

日本ピーシーエキスパート

弊社の行う「測定器用PC修理」とは、ただ部品を新しくするだけでなく、「元通りの稼働ができる状態」であることを指します。
お客様の元で、PCや、それに接続された機器が今まで通り動き、お仕事や研究が支障なく続けられるよう、日本ピーシーエキスパートは最大限のご提案で対応いたします。

当社のサービスや事例について資料でまとめてご確認いただけます。

古い産業用パソコン 修理・延命のご提案

社内での検討や事例をまとめてご覧になりたい方のために、日本ピーシーエキスパートのサービス紹介や会社概要をPDF にてご用意しました。

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お問い合わせ

寿命診断

担当コンサルタント

森田 起也

森田 起也(もりた たつや)facebook

株式会社日本ピーシーエキスパート

幅広いスキルや経験を生かして、メーカーや修理会社が絶対に行わないような、マニアックな修理を得意としている。お客様のご要望・ご希望を受けとめたうえで、最も費用対効果の高い延命方法を提案する技術者。