【トーイン様インタビュー】箔押印機用PCの故障により生産が停止。PC延命で数千万円の機械入れ替えが不要に
(写真左から)トーイン株式会社 第三製造部 次長 山崎 明雄様、森田 真衣様、国武 智様、株式会社日本ピーシーエキスパート コンサルタント 森田 起也
-
- トーイン株式会社様
柏工場(第三工場)
- 課題
-
- 18年使用している箔押し機専用PCが突然立ち上がらなくなった
- メーカーに古いOSのパソコンは修理できないと断られる
- 箔押業務の生産期間が1週間以上止まってしまう
- 導入
-
- 故障修理・オーバーホールによるパソコン復旧
- HDDから産業用高耐久SSDへのデータ移行による高速化
- 延命コンサルティングによる延命措置
- 成果
-
- パソコンが復旧したことで業務が再開
- 数千万円の機械入れ替えが不要に
- 社内の古いパソコンを調べる必要性を感じ予防線につながる
トーイン株式会社様は、東京証券取引所スタンダード市場に上場されている総合印刷会社です。工場の箔押印機で使用されている古い産業用PCの修理・延命を日本ピーシーエキスパートにご相談いただきました。
今回の修理・延命を振り返りながら、同社の山崎様、国武様、森田様に、当社の支援で得られた成果や率直な感想を伺いました。
18年間使用している箔押し機用PCが立ち上がらない
ー まずは、御社の事業について教えてください。
次長 山崎様
当社は1955年に東京で創業した総合印刷会社で、化粧品・食品・日用品などの紙器パッケージやラベルの印刷を中心に行ってます。
あとは、主に医薬品になりますが箱の中に入ってる添付文書の印刷や、他にも機能性フィルムの印刷もあります。
今回、パソコンの修理をお願いした第3工場では化粧品や医薬品を主に行っています。
森田
当社も柏市にあり、トーインさんは地元の企業ですので、ご相談いただいた時は大変嬉しく思いました。
第3工場では紙器パッケージの製造を中心に行っている
ー 今回、修理を依頼されたパソコンは、主にどういう用途で使われている産業用PCになりますか。
国武様
金箔などを熱と圧力で紙に転写する「箔押し機」専用で使っているパソコンになります。箔押し機のメーカーは海外製のものです。
森田
その箔押し機は何年ぐらい使用されてますか?
国武様
18年ほど使っています。
箔押し機に接続された専用パソコン
ー 故障した時の症状について詳しく教えていただいてもいいでしょうか。
-
国武様 :
-
タッチパネル式のパソコンなんですが、立ち上がったと思ったらすぐに電源が落ちてしまったり、何度も再起動を繰り返すような状態でした。自分なりにいろいろ試してみたのですが何をやってもダメでした。
-
森田 :
-
今回のような症状は以前からありましたか?
-
国武様 :
-
初めてです。突然、立ち上がらなくなりました。
箔押し機専用のパネルコンピュータ
メーカーでも修理が難しいと言われ、生産期間が1週間以上停止
ー パソコンの調子が悪くなってからどうされたんですか。
-
国分様 :
-
すぐにメーカーに相談しました。
ただ、その時は古いOSということで修理できないと言われました。
あとは実際に修理するにあたっては海外に持っていく必要があるとも言われました。
-
次長 山崎様 :
-
実際、直るかどうかわからないのと、海外に持って行く時点で、戻ってくるまでにどれぐらいの時間やコストがかかるのかはっきりせず先に進めない状態でした。
-
森田 :
-
ちなみにメーカー以外の修理会社へも相談されましたか?
-
次長 山崎様 :
-
正規代理店ではないですが、機械専門で箔押機の修理しているメーカーがあるのでそちらに相談しました。ただ、機械的には直せますが、パソコンはちょっと難しいような感じでした。
他にもパソコンに強いメーカーもいるので、そこに問い合わせて実際に来てもらったりもしたんですが、そこでもちょっとこれは修理が難しいという話になりました。
何社か相談してみて、これは直すのは難しそうだなと思っていたところ、日本ピーシーエキスパートのホームページがヒットしたんです。
-
森田 :
-
そういう経緯だったんですね。
-
次長 山崎様 :
-
本当、調子が悪くなって1週間以上はそういうことやってました。
-
国武様 :
-
やってましたね。
-
森田 :
-
1週間業務が止まると生産のロスが大きいですよね。
-
次長 山崎様 :
-
生産期間が1週間止まるのはちょっとロスが大きすぎます。
コストを考えると、もうそれだけでも数百万円以上の損失だと思うんですよ、生産的なロスとしてはね。
今回、お話をお伺いしたトーイン株式会社の国武 智様、森田 真衣様、次長 山崎 明雄様
森田 起也 / 株式会社日本ピーシーエキスパート コンサルタント
課題に合わせたわかりやすい提案プランが判断材料に
ー 当社のことは、どのように知りましたか。
-
国武様 :
-
パソコンが立ち上がらなくなり本当に困ってまして、どこか修理を依頼できるところはないかとGoogleで検索して知りました。
-
森田 :
-
ちなみにどのようなキーワードで検索されたんですか?
-
国武様 :
-
壊れたパソコンのOSがWindowsNTだったので「NT4.0 修理」のような感じだったと思います。
OS名で調べていたら検索でヒットしたので、ホームページを見たところNT4.0の修理実績が掲載してあって、その実績を見て、ここなら同じようなPC修理をしてるから大丈夫かなと思いました。
-
次長 山崎様 :
-
当然、私も御社のHPを見たのですが、これまでの修理履歴がたくさん掲載してあって、いろんな種類の産業用パソコンを修理しているのがよくわかりました。
あと、1番良かったのは当社の近くにあったことです。柏にそのような会社があったのに驚いて、私はすぐに連絡を取りなさいと言いました。
-
森田 :
-
やはり近くで対応してもらえるのはメリットとして大きいですか?
-
次長 山崎様 :
-
実際、本当に直るかどうかもわからない中で、精密機械であるPCを遠方に送るとなるといろいろと考えないといけなくなります。
今回は、国武が御社までPCを持って行って直接見てもらって「直ります。おそらく大丈夫です。」と回答いただいたと聞いていたので安心しました。
ただ、どうしても遠いとこにしか対応できるところがないとなれば、PCを送るしかないのでしょうが。
日本ピーシーエキスパートへの持ち込みはご予約いただいた法人様のみ対応しております
ー 当社の提案内容についてはどう感じましたか。
-
森田 :
-
私どもはお客様の課題に合わせて複数のプランを提案することが多いのですが、それに関してはいかがでしたか?
-
国武様 :
-
どこまでやるか修理内容が選べるというのは、いいなと自分は思いました。
-
次長 山崎様 :
-
このプランではここまでやりますというのが、わかりやすく説明されたので、私たちの判断材料としては非常に良かったです。
当社のシステム部門の人間も入れて4、5人ぐらいで聞いたのですが、上層部の人間も含めてみんな理解できていたので、わかりやすい提案だったと思います。
どのような業種のどれぐらいの規模の会社の実績があるかは取引先を選ぶ上で重要
ー 日本ピーシーエキスパートに修理を依頼しようと思った理由を教えていただいてもいいですか。
-
国武様 :
-
まずは修理できるところを探していたので、それが一番の理由です。
実際にGoogleで検索しても、1番最初に出てくるんですよね。その安心感と言いますか。
取引先とかを見ても、いろんな会社の修理をされてたので。
-
次長 山崎様 :
-
どのような業種のどれぐらいの規模の会社の実績があるかということは、取引先として選ぶ上で大事だと思います。
しっかりした会社じゃないと上の方からも「その会社大丈夫なの?」と言われますので。
-
森田 :
-
当社は大丈夫でしたか?
-
次長 山崎様 :
-
国武が実際、御社に行ってみて「大丈夫です」という報告も受けてますので、そういう意味でしっかりした会社だと思っています。
-
森田 :
-
ありがとうございます。
-
国武様 :
-
あと、修理中の報告も専用ページで見ることができたのも安心でした。
やっぱりエビテンスがあると、どういうことをやってるかっていうのがすごいわかりやすいので。修理内容って会社にもよると思うんですが、ちゃんと報告しないところもあるでしょうし。そういう意味でも、途中経過が分かるのは非常にありがたかったです。
ー 今回、パソコンを修理+延命できたことで、どのような点がメリットとしては大きかったですか。
-
国武様 :
-
もちろん、修理できて業務が再開できたことが一番大きいです。
ただ、社内にはまだまだ古い産業用パソコンを使っている機械が結構ありまして、今回の件で、古いパソコンを調べる必要性を感じましたので、故障する前の予防線に、ちょっとは繋がったんじゃないかなとは思ってます。
今回、修理できたことで、今後同じようなことがあっても修理できるパソコンも多いかなと。また、相談できるところが見つかったことも大きなメリットです。
ー ちなみに、今回もし修理ができなかったとすると、設備入れ替えのコストや設備停止による損害でどれぐらいの被害額が発生してたと思われますか。
-
次長 山崎様 :
-
機械の入れ替えだけで数千万はかかると思います。
なおかつ機械を発注しても、今だと1年半以上かかると思うので、その間の仕事はどうするんだと。生産できない間、外注先を探してでもやってもらわないといけなくなります。
-
森田 :
-
もし新しい設備に変えたとしたら、 当然最新の設備になるわけですよね。
最新になることによるメリットというのは何か考えられるでしょうか?
-
次長 山崎様 :
-
機械にもよるのでしょうが、今回の箔押機についてはあまりないかもしれないですね。生産性は多少なりともあるんでしょうけど、生産性が倍になるとかにはならないと思います。
-
森田 :
-
今回の機械に関しては、PCを延命することがベストな選択肢だったということですね。
ー 正直、壊れた時は直ると思われてましたか。
-
国武様 :
-
本当に直るの?というのは正直少し思ってました。
修理途中の報告とかも見てたのでそのあたりの安心感はありましたが、 本当に動くのかなというのは、正直、機械に取り付けて動かすまでは不安でした。もし、パソコンが直っても、 機械が壊れている可能性もゼロではありませんでしたし。ただ、それは可能性としては低いんじゃないかとは思ってましたが。
-
次長 山崎様 :
-
パソコンが立ち上がらない限り、それは確認できないんです。
-
森田 :
-
機械とパソコンが同時に壊れるのは、今までほとんどないですね。ほぼゼロです。機械のほうはパーツが丈夫なので、先にパソコンが壊れるケースが多いです。
ちなみに、パソコンが直った時の社内の反応などはいかがでしたか?
-
国武様 :
-
びっくりしてました。今まで、いろんなメーカーさんに知恵をもらったり、色々な会社を紹介してもらって、どこも修理できなかったので。
みんなも、よく修理メーカー見つけたなみたいな感じで驚いてました。
パソコンが復活したことで箔押し機も使えるように
エビデンス付きの報告書が安心感を生む
ー もし、お知り合いの会社で、産業用PCのトラブルで悩んでいる会社があったら自信を持って紹介できそうですか。
-
国武様 :
-
はい、紹介できると思います。
-
森田 :
-
よろしければ、その理由を教えていただいてもいいですか?
-
国武様 :
-
やっぱりエビデンスがあるのは非常にいいことだと思います。
自分が口頭で説明を受けてもちゃんと伝えることはできないですし、実際のものを見てないとわからないという人がほとんどだと思うんですよ。
実際に報告いただいたような資料を作っていただけると見て安心ですし、 ちゃんと中間の報告もいただけましたし、安心感は非常に高いです。
-
森田 :
-
ありがとうございます。
当社ではお客様への報告を「修理状況追跡システム」というリアルタイムで確認できるオリジナルのシステムで行っていまして好評いただいてます。
修理状況追跡システム
ー 最後に、日本ピーシーエキスパートに今後期待することなど一言お願いしてもいいでしょうか。
-
次長 山崎様 :
-
製造業にとって、パソコンの故障は常に付きまとう問題だと思うんですよ。
物づくりをしている会社である以上、パソコンでなおかつ機械は長く使いますんで。多分、どこの工場も同じだと思うんです。印刷業界も例外ではなく、機械も高いのでかなり長く使います。
-
森田 :
-
同じパソコンを20年以上使われてる製造業の会社さんはたくさんあります。
-
次長 山崎様 :
-
このパソコンが動かないので機械が動かない。生産が止まってしまうというケースは今後さらに増えるんじゃないですかね。
-
森田 :
-
実際にパソコンが壊れて、廃業する工場もあります。
私たちはそういう工場を、できるだけ助けていきたいと考えていて、少しでも多くの工場にパソコンが故障する前に相談してもらいたいんです。
私たちに辿り着けずに工場を畳んでしまうというのを絶対避けたい。多くの工場にどうやったら当社を知ってもらえるかという思いがあり、今回、御社にインタビューにご協力いただきました。同じようなPCトラブルで困っている工場さんの目に止まるようにできたらと考えているからです。
壊れる前にPCの延命ができれば生産が止まることを避けられ、生産ロスもなくなります。特に町工場の中には技術は持ってるんだけど、新規設備への入れ替えができないような会社もたくさんありまして、日本の技術を継承するためには本当に必要な仕事だと誇りを持ってやっています。
-
次長 山崎様 :
-
さらにこれから、そのような相談は増えるでしょうね。
そういう意味でも製造業にとって、なくてはならない会社だと思います。
お忙しい中、インタビューへのご協力ありがとうございました