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COLUMN

【研究所向け】電子顕微鏡用の古いパソコンの故障に備え、行うべきこと

2023.06.30延命コラム

【研究所向け】電子顕微鏡用の古いパソコンの故障に備え、行うべきこと

研究所で使用している電子顕微鏡に接続して使うパソコンの寿命は、10年程度ということも少なくありません。
しかし実際には、10年をはるかに超えて使用されている研究所は多いと思われます。
それを考えると、10年というのは想像以上に短いと感じられるかもしれません。

通常、企業パソコンの減価償却は、用途によって違いはありますが4~5年と設定されています。
減価償却が終わる頃合いを目安に、メンテナンスや延命など”次なる手”をしっかりと考えておいて欲しいと思います。

研究所のクリーンルーム内のパソコンでも壊れます

研究所のパソコンは、クリーンルームにおいて使用されています。クリーンルームとは、その名の通りホコリなど無く、パソコンにとって快適な環境。
壊れにくい状況が揃っているわけですが、それでもパソコンは壊れてしまいます。

そう、どんなに環境を整えようとも、経年劣化に抗うことはできないのです。

「今はまだ大丈夫」は、決して大丈夫ではありません。

“いつか”とは、来るか来ないか分からないのではなく、必ずやってきます。
だからこそ、「壊れたから修理しよう」ではなく、壊れる前に対策を行っておくことがとても大事なことなのです。

クリーンルームイメージ

研究所内のパソコン入れ替えは想像以上に大変です

古い産業用パソコンの故障修理や延命コンサルティングを行う弊社ですが、本音を言うと、『状態良く保つためには延命ではなく、定期的な設備の入れ替えこそがベスト』な対策であると考えます。

しかしながら、研究所で使用されている電子顕微鏡用設備の入れ替えには、多額のコストがかかります。そして、入れ替えた後の教育も必要です。

その上、それらに着手し、完了するまでには時間も要してしまいますので、その間、研究も止めなければいけません。
これでは、さすがに簡単に行うわけにはいきません。

電子顕微鏡用のパソコンが故障する前にやっておくべきこと

森田

研究所で使用されている電子顕微鏡用パソコンの管理として、個人ができることは多くはありませんが、以下のようなことは、ぜひやっておいて頂けたらと思います。

  • データのバックアップ
  • HDDのコピー(クローン)を作る
  • PCを納品した企業担当者の連絡先を繋げておく
  • 納品時に付属していたディスクの冷蔵庫(安定した環境)保管

ただ、これらを聞いた研究所様から聞かれるのは、「なかなか実行は難しい」という声。

それもそのはず。

例えば、”バックアップ”については広く知られていることもあり、結構な確率で実行されてはいるのですが、イザという時、『バックアップデータが使い物にならない』という事例が、多発しています。

次に、”HDDコピー”。これは、『コピーの取り方が分かる社員がいない。』とおっしゃる研究所様が多いです。

そして、”PCを納品した担当者の連絡先”というのも、『気が付くと退職していた』ということが少なくありませんし、”付属ディスクの保管”については、すでに紛失していたり、保管状況が悪く、使えなくなっていたという場合も。

結果、言えることは、『研究用パソコンを個人で管理するのはとても難しい』ということです。

やはり、専門的な知識が必要な分野においては、専門家にお任せ頂くことが最良の方法であり、お勧めです。

この世に、故障しないパソコンはありません。
いつかは不明ですが、故障は必ず起きます。
だからこそ、『故障する前』の対策が必要不可欠。

私たち日本ピーシーエキスパートなら、丁寧なコンサルティングで、安心の対策をお約束致します。

顕微鏡用制御パソコンの故障修理・延命事例

実際に研究所で使用している電子顕微鏡用パソコンでブルースクリーンが出て設備が動作しなくなり、研究スケジュールに影響があるとまずいので早急に解決したいとご相談をいただき延命を行った事例もございますので最後にいくつかご紹介いたします。

当社のサービスや事例について資料でまとめてご確認いただけます。

古い産業用パソコン 修理・延命のご提案

社内での検討や事例をまとめてご覧になりたい方のために、日本ピーシーエキスパートのサービス紹介や会社概要をPDF にてご用意しました。

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このコラムを書いたコンサルタント

森田 起也

森田 起也(もりた たつや)facebook

株式会社日本ピーシーエキスパート

幅広いスキルや経験を生かして、メーカーや修理会社が絶対に行わないような、マニアックな修理を得意としている。お客様のご要望・ご希望を受けとめたうえで、最も費用対効果の高い延命方法を提案する技術者。