延命コンサルの現場から
COLUMN

【事例でわかる】ミツトヨ社製三次元測定機用PCの故障修理と延命方法

2024.06.04技術レポート

【事例でわかる】ミツトヨ社製三次元測定機用PCの故障修理と延命方法

ミツトヨ社製の測定機をお使いの企業は大変多くあります。
自動車、携帯電話、医療機器など、いかなる分野においても「測る」ことは非常に大切な工程。「測る」ことによって、技術が支えられているといっても過言ではないでしょう。
だからこそ、世界のリーディングカンパニーであるミツトヨが選ばれているわけです。

そのため、弊社への問い合わせにも、ミツトヨ社製三次元測定機に繋がるPCの故障修理や延命の依頼が、大変多くあります。
工場の生産を守るべく、私たち産業用PC延命のプロが、現場でどのような修理や延命を行っているのか、これまでの事例を元にご紹介したいと思います。

【事例1】ミツトヨ社製三次元測定機用PC(IBM PC 300PL Windows NT 4.0)のオーバーホール

日本ピーシーエキスパート

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浜松市の電子部品製造会社様より、ご依頼をいただきましたオーバーホール事例をご紹介します。

オーバーホール事例1

ミツトヨ社製の三次元測定機用PCが非常に古くなっており、いつ止まってもおかしくない状態。
でも、止まってしまうと大変困るため、故障をする前に延命を行いたい、とのご相談です。

劣化箇所

PCを確認したところ、以下の部分に劣化が見られました。

     
  • ①メインボードのコンデンサー
  •  
  • ②電源ユニットのコンデンサー
  •  
  • ③HDD
  •  
  • ④CPUファン、ケースファン

オーバーホール修理

これは、ほぼすべての部品となります。
お客様に丁寧なご説明を行い、トータルでのオーバーホールをご提案いたしました。
しかし、「低コストに抑えたい」とのご要望だったため、①のオーバーホールのみ行うことが決まりました。

オーバーホールとは?

故障前の対応であり、元々動作していた産業用PCとなりますので、問題なくオーバーホールが終了。動作状況の変化もなく、完了となりました。

修理完了

今回、対応となったメインボードは、一番、部品入手が難しいパーツとなります。その部分を良い状態に整えられたことで、お客様にご安心いただくことができました。弊社としても大変嬉しく思います。

日本ピーシーエキスパート

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このように、壊れる前にご依頼いただけると、対応方法をお選びいただくことが可能です。
「何かあってから」ではなく、ぜひ「何ともないうちに」ご相談してください。

【事例2】ミツトヨ三次元測定機MCOSMOS用PC(IBM type6862-W8J Windows NT 4.0)の故障修理・延命

日本ピーシーエキスパート

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栃木県の旋盤加工工場様より、ご依頼をいただきましたWindows NT4.0パソコンの修理・延命事例をご紹介します。

ミツトヨ故障

ミツトヨ三次元測定機MCOSMOSに繋がるPCが突然起動しなくなり、生産が止まってしまったとのことでした。

三次元測定機本体はまだまだ使えるため、どうにか修理して復活させたく、今後5年以上は使っていきたいとのご相談です。

PCを確認したところ、以下の部分に劣化が見られました。

     
  • ①HDDの物理障害、データ復旧の必要あり
  •  
  • ②メインボードの経年による劣化
  •  
  • ③電源ユニットの経年による劣化

復旧

①に対応した後、OSの復旧や三次元測定機制御アプリの復旧、そして設定の復元までできるのが、ベストな対応となります。

また、②と③に対しても、交換ではなくオーバーホールで延命が可能であることもお話した上で、プラスアルファとして、予備機を製作し、より大きな安心を手に入れる方法についてもご提案させていただきました。
結果、ご予算の都合にて予備機については見送ることとし、上記①~③の対応となりました。

予備機とは?

HDDの状態はあまりよくなかったのですが、ほぼ100%、磁気情報を抽出することに成功。これにより、OS、アプリ、設定値のすべてをオリジナルの状態で復旧。ベストな対応が叶いました。そして、今後、物理障害が発生しないよう、産業用SSDへの交換も行いました。
②と③の対応として、電源ユニット、メインボードのアルミ電解コンデンサ及び、レギュレータICを日本製の高性能な新品に交換し、完了となりました。

磁気情報を抽出に成功

その後は、工場にてPCを装着いただき、三次元測定機が今まで通りに使用可能になったとのことで、大変お喜びの報告をいただきました。

今まで通りに使用可能に

日本ピーシーエキスパート

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弊社では、お預かりしたPCをより良い状態にするべく、お客様のご予算内で最大限の対応をさせていただいております。

【事例3】ミツトヨ 三次元測定機Crysta-Plus M574用制御PC(IBM ThinkCentre 8187 Windows XP)の故障修理・延命実績

日本ピーシーエキスパート

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茨城県日立市の工場様より、Crysta-Plus M574用制御PCの修理延命のご依頼をいただきましたのでご紹介します。

修理延命のご依頼

アミノ酸分析計用制御PC(WindowsXP)が故障し、起動しなくなったとのこと。使用できないと生産スケジュールに影響がでるため、迅速な解消をご希望。また、今後このようなことが起こらないための対策もして欲しいとのご相談です。

PCを確認したところ、以下の部分に劣化が見られました。

     
  • ①電源ユニットの故障
  •  
  • ②HDDの経年による劣化
  •  
  • ③メインボードの経年による劣化

劣化箇所

①~③への対応として修理も可能ではありましたが、お客様のご要望には「今後に対応できる体制の構築」も含まれていたため、機種交換をご提案いたしました。
というのも、オリジナル機種が産業用のFT3001というマイナー機種であることから、今回は修理できても、近い将来、部品枯渇は確実であるためです。今後の対応を考えると、今、機種変更をしてしまう方が、より安心な状態になれると判断いたしました。

マイナー機種でも

これらの内容をお話した上でご納得いただいたため、機種交換にて対応。
NEC FC-21Aという、かなりメジャーな機種への交換を実施しました。
これにより、今後ふたたび故障となった時にも、本体ごと交換や部品交換等、スムーズに行えることが期待されます。
もちろん、機種交換後、分析装置との接続も無事完了し、生産を再開できたとご連絡をいただきました。

生産再開

日本ピーシーエキスパート

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他の修理屋さんやメーカーに断られた場合でも、延命のプロである弊社であれば、対応が可能な場合が多々あります。お困りの際は、まずはご連絡ください。

当社のサービスや事例について資料でまとめてご確認いただけます。

古い産業用パソコン 修理・延命のご提案

社内での検討や事例をまとめてご覧になりたい方のために、日本ピーシーエキスパートのサービス紹介や会社概要をPDF にてご用意しました。

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お問い合わせ

寿命診断

担当コンサルタント

森田 起也

森田 起也(もりた たつや)facebook

株式会社日本ピーシーエキスパート

幅広いスキルや経験を生かして、メーカーや修理会社が絶対に行わないような、マニアックな修理を得意としている。お客様のご要望・ご希望を受けとめたうえで、最も費用対効果の高い延命方法を提案する技術者。